他の地域同様に、静岡にもたくさんの名産品があります。その中で一番有名であると言われているのがお茶です。静岡のどこか一カ所で集中的に栽培されているというわけではなく、県内各地で盛んに生産が行われています。各地にブランド茶が存在しますが、静岡市の本山茶・清水茶や掛川市の掛川茶などが特に有名です。ちなみに中世までは静岡のお茶のブランド力はそんなに高かったとは言えません。しかし、江戸時代に京都と江戸を結ぶ東海道が開通して静岡県エリアに20以上の宿場が開設され、料理や菓子と共にお茶が振舞われる中で評価が高まっていきました。それが静岡県各地に全国的なブランド茶が存在する所以です。
作物系の名産品というと、ワサビも有名で人気があります。ワサビに関しては、伊豆半島の山間部や県内北部エリアの清流域にて栽培が行われていますが、その生産量は全国1位です。そんな静岡のワサビは江戸時代あたりから、大名から庶民まで幅広い人々に愛されてきました。ワサビ関連の加工品としてはわさび漬けが人気で、ある程度長持ちすることもあって静岡土産の定番となっています。
肉・魚介類分野では、浜名湖周辺で積極的に養殖が行われているウナギ関連の特産品が多数あります。その中ではまず蒲焼きの人気が際立って高く、養殖場付近で営業するうなぎ料理店で提供される関連料理は高い評価を受けています。ネット通販での売り上げも好調です。お土産系では、うなぎエキスを生地に練り込んだうなぎパイという商品が昭和時代から大人気です。